塔槽機器での応力腐食割れ対策|プレミアムショットピーニング
HastelloyCにて新規制作の蒸留塔内面溶接による熱影響範囲の応力腐食割れ(SCC)対策に、プレミアムショットピーニングを施工しました。

お客様の課題
もともと本設備は、オーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316Lで製造・運用されていました。SUS316Lは耐食性が高いことで知られますが、使用環境の影響などからSCC(応力腐食割れ)が頻繁に発生したため、より高い耐食性を期待して二相ステンレス鋼であるSUS329J4L(フェライト相とオーステナイト相の両方を併せ持つ、通称デュプレックス鋼)に材質変更し、機器を更新しました。
しかし、SUS329J4LでもSCCの発生が確認されたため、今度はニッケル基合金であるハステロイC(最も厳しい腐食環境下でも優れた耐食性能を発揮する材料)に再度材質変更を行うこととなりましたが、さらなる万全な対策を講じるべく「プレミアムショットピーニング」を採用されました。
カンメタエンジニアリングの提案
高級材料であるハステロイC(ニッケル基合金)は非常に優れた耐食性を持ちますが、その分材料費が高額になり、お客様には多大なコスト負担が生じました。こうした背景から「絶対にSCC(応力腐食割れ)を発生させない」という共通の目標を掲げ、機器付属の小径ノズル内面やグラインダー研削跡、溶接の熱影響部と疑われる極微小な焼跡や傷跡といったリスク箇所を、お客様とともに何度も丁寧に確認し、すべてを対象に徹底的な表面処理を実施いたしました。
その結果、SCCは再発せず、現在も安定して運用いただいております。
結果
他客先様との現場経験より得た『外面からの熱影響部』も含めた完璧な耐SCCジルコニアショットピーニングにより、10年経過の現在もSCCの発生無く運用頂いております。